第19回・・・雑感その他
- インタビュー形式も面倒になってきたので箇条書きにします。
- ここ半年のクイズ番組で最も印象に残るのは、何といっても「ミリオネア」でしょう。もちろん「松本紳助」の。私にとって「クイズ」と「松本紳助」が1つになるというのは、「ウニ丼」と「ジンギスカン」を一緒に食べるようなもので、十分に堪能させて頂きました。
- 考えてみると「賞金」や「商品」を離れて、純粋にそして真剣にクイズ自体で遊ぶ姿を見せた「クイズ番組」はこれが初めてではないだろうか。もちろんあの2人のキャラクターだからこそ「番組」として成立しているわけだが、あの2人でなくとも、そして番組でなくとも「クイズ自体で遊ぶこと」は成立していけることを示してくれたように思え、BSQ作りに弾みがついたのだった。
- 番組で紳助氏は「クイズは知識ではなく意識。」「全然知らないことを聞かれても面白くない。自分の人生の中を3回くらい通過したことを聞かれると面白い。」という旨の発言をされていた。全く同感である。私の問題の大半は「意識」のアンテナに引っ掛かってきた情報(=知ったこと)に由来しているのだが、自分の中を「無意識」に通過したこと(=知っていること)を問題にした方が確実に面白くなる。それは他人にとっても「無意識」で触れた情報である可能性が高いからだ。ただ、そうした問題作りは非常に難しいのである。できるだけ後者系統の問題を増やしていくことが今後の課題だと思う。
- 番組としては退屈だった今年の「高校生クイズ」だが、問題は年々良くなっているように感じられる(というか、一時のが酷過ぎた)。
- 長いこと「早押しクイズ」をやっていないし、早押し用の問題も作っていないので、この手の番組を見ていると早押し特有の「推測する(作り手から見ると推測させる)面白さ」に目がいくようになっている。
- その意味で最も印象に残った問題は決勝で出された「保守党の獲得議席数」を答えさせる問題であった。自民党、公明党ときて保守党は?という流れであり、非常に良く出来ている。残念ながら「保守党」という言葉が出てからの解答になっていたが、仮に「公明党は」あたりでボタンを押し「1議席」と答えとしても見ている方が「なるほど」と納得できる構成になっている。
- 逆に「元素記号のリン」で「POWER」ってのは、「は???」という感覚になってしまう。これは「推測させた」のではなく単に「見抜かれた」だけで、答えた側を誉めるより、作った側を責めるべき問題だと思う。もちろん問題を見抜いた上で、あの場面でボタンを押した勝負度胸は賞賛に値するが。
- 「キング・オブ・クイズ」が終了した。「クイズ問題」の質的にも「クイズ番組」としてもレベルの高い番組だったのだが、「双方向番組」として裏の「TIME
OVER」に大きく劣っていたのが惜しい。クイズに対するノウハウを是非、他の場で活かして欲しい。
- ふと、学生時代に考えたクイズのパターンを思い出した。こんな内容。
- 参加者は5人以上。それとは別に進行役を1人設ける。
- 参加者はあらかじめ出されたお題(「文学・歴史」とか「プレスリー」とかでなく「別れ」「凄い!」など抽象的なものがいい)に因んだ問題を3問作成しておく。
- 参加者から回収した問題を進行役がランダムに出題。形式は早押し(他のでも良い)。問題製作者は基本的に答えられないが、「自分の問題である」ということは悟られないようにしておく。
- 出題が終了したら、参加者は正解・不正解には関係無く、「面白い」と思った問題(自分の問題は除く)を3問選び、それぞれの理由も含めて順に発表。進行役が集計を行う。
- 面白い問題とされた上位3問を進行役が順に発表。1問ごとに製作者が名乗り出て、その作成意図などを発表し、他の参加者との質疑応答を行う。
- 時間があれば、その他の問題についても同様に行う。
※当時つけた仮題は「Q会」。俳句の「句会」の形式をそのまま頂いたものである。少し周囲の人間にも話したことはあったが、反応はイマイチであった。今も簡単に受け入れられるとは思わないが、とりあえずこの場所に置いてみる。何かのヒントになれば幸いだ。
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