2009年9月のクイズ


〔美味しかったです〕
Q.「出雲(いずも)そば」は島根県の名物ですが、「出石(いずし)そば」は何県の名物?
A.
兵庫県
出石町(現在は豊岡市の一部)が発祥。地元で焼かれた小皿に、小分けにして盛り付けられるのが特徴。


〔面白かったです〕
「高校生のいろんな面を引き出そうと試してみるが、クイズ(と勉強)の引き出し以外スッカスカな連中が勝ち残ってしまい、番組としてスッカスカになる」という状況がしばらく続いた「高校生クイズ」。
●どうせなら、その「クイズの引き出し」の中身にスポットを当てよう、という「開き直り」が当たったのが昨年のこと。
●今年は昨年の路線を踏襲することが明確だったため、昨年の課題を改善する十分な時間があった。これで視聴率が上がらなきゃプロ失格だよね。
●クイズ番組としては、昨年より数段良くなってましたよ。例えば準々決勝を「早押し」に特化したこと。さらにその問題が全く練られていなかったこと・・・。つまり、勉強系の問題と、基本的なクイズのキーワード(「唯一」とか「○○語で」とか)を含んだ実は基本的なクイズ問題。これを「練って」しまうと、お手つきが増え、消極的になってしまう。その意味で、この場合は「練られていない問題」こそが演出の意図を引き出す問題と言えるのである。
●準決勝は、一旦「勉強の引き出し」を開けて目先を変えつつ、その中身も詰まっている様子を見せるという効果が大きい。難易度の誤魔化し方については異論もあろうが、3問とも「全チーム正解or全チーム不正解」にならなかったという点では、「良い問題」だったと言わざるを得ない。
●そして決勝。1度差がつきながら結果的に9−9で並ぶ、という展開にしたことが凄い。盛り上げるにはこれしかないもん。もちろん各プレーヤーの得意ジャンルを考慮し、問題の順序を都度変更していったことは容易に推測できるが、普通は思い通りの結果にはならない。さらにサドンデスで両チームの答えが分かれたのに実は両方とも正解でした、なんてのはもう、(あんまり使いたくない表現だが)「クイズの神様が降りてきた」としか思えない。
●ただ、今後全く同じパターンだと伸びしろが残ってないね。それくらい今回が良すぎた。毎回神様は降りてこないでしょう。

●もちろん内容には大いに不満も残る。特に、(見る人が見れば簡単にわかるが)「クイズの引き出し」が実は半分くらいしか開けられていないということ。引き出しの半分だけを見て「これがクイズの全て」とか「これこそが本物のクイズ」とか思われるのは、やっぱり嫌だ。
●「下らんこと覚えてるなあ!」「こんな『しょーもない』ことまで知ってるのか!」というのも、クイズの大事な面白さだ。きっと、上位に入ってくる連中の「クイズの引き出し」の後半分にも、しっかり中身が詰まっているだろう。そんな部分も見てみたい。また、前半分はスッカスカだけど後半分はギッシリな奴にも、ある程度のスポットライトを当てて欲しいと思う。来年以降、是非。どうせ今のままじゃ伸びしろは無いんだから。


〔それにしても〕
我が高の先輩・茂木健一郎の「太鼓持ち」っぷりったらなかったね。
●かつて「クイズ王番組」華やかなりし頃には、雑誌で「クイズ王はエラいかアホか」なんて特集が組まれ、当時TVで売れてた村田とかいう教授に「クイズは脳の使い方としてはレベルが低い」みたいなこと言われたもんですよ。同じ大学教授でも全然言うこと違うねぇ。
●ま、誤解を恐れずに言やぁ、大学教授が名前を売るためには、必ず誰かの「太鼓持ち」にならなきゃいかんもんね。その現場が垣間見れた、という点で価値があると言うべきか。
●名前を売りたい教授やギャラをもらってる芸能人以外で、クイズやってることを褒めてくれる大人なんざぁそうそう居るもんじゃないよ。くれぐれも勘違いしないように。


〔もしかして?〕
●私が現在住む千葉県の代表は男女混成チーム。で、数ヶ月前のある出来事を思い出した。

●その日、私は千葉のある場所で、クイズの解答でしか聞いたことのないあるワード(ある人物の苗字)を耳にした。しかも声の主は女性である。
●35年間生きてきて初めて日常生活の中でそのワードを聞いた驚きで、声のする方に目をやると、制服を着た女子高生(顔は見えなかった)が電話でそのワードについて話していたのだった・・・。


〔無駄に凝った問題〕
Q.現在、キグナス石油のイメージガールを務めている、いかにもガソリンスタンドで働いていそうなイメージがある人気タレントは誰?

A.木下優樹菜
「イメージガール」と「イメージがある」が韻を踏んでいる。が、クイズで韻を踏む必要など全く無い。



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