2017年8月のクイズ


〔八月葉月の・・・〕
Q.下は過去5年間の8月に関する、ある数字です。何を表しているでしょう?
・2012年--- (なし)
・2013年--- (なし)
・2014年--- 11
・2015年--- 15
・2016年--- 7、9、10、11

A.
日本に上陸した台風の番号
昨年の8月は、4つの台風(7号、9号、10号、11号)が日本に上陸。月間の上陸数が過去最多タイになったことが話題となった。
台風は9月に多いイメージだが、気象庁のデータ(1951年以降)によると、これまでに8月に上陸した台風が合計68個なのに対し、9月は62個。
個人的には、下旬に国内旅行を予定しているので、今年の8月には上陸して欲しくない。


〔パラレル「問題」〕
アニメなどの声優を表す「CV」は「キャラクター・ヴォイス」の略ですが、要人などの略歴を表す「CV」は何という言葉の略?
A.カリキュラム・ヴィータイ(Curriculum Vitae)
●辞書上では「履歴書」の意味とされているが、「(要人が会談を行う際の資料に使われる)略歴」という意味で使用することが多い。仕事柄、「CV送ってください」とか、よく口にする。
●なお、私がこの言葉を知ったのは、サウジの日本大使館に出向した際(当時29歳)なので、この方の言う「大人のクイズ」にも合致するのではないか。


(以下、クイズ関係者向け)
・アニメ「ナナマルサンバツ」。何だかんだで楽しく視聴している。また、番組内で披露された問題をサイトに掲載していることを高く評価している。
・その第4問(=第4回)で「パラレル」と呼ばれるクイズ問題の基本形の例として挙げられたのが、
アニメなどの声優を表す「CV」の「C」は「キャラクター」の頭文字ですが、「V」は何の頭文字?
というもの。
・聞いた瞬間にこれってパラレルか?と感じた。私の意識として、「パラレル」は、上の青字の問題のような「甲はαですが、乙は何?(答:β)」という問題パターンを指すと思っていたので。
・いろいろ調べていくと、「パラレルは分岐とも言う」らしい。いや、パラレル(平行線)と分岐は別だろ?パラレルが分岐するのか?
・確かに番組で紹介された、
19世紀に活躍した音楽家で、「ピアノの魔術師」と称されたのはリストですが、「ピアノの詩人」と称されたのは誰?
という問題文などは、「パラレル」というよりも、「〜音楽家で」以降で「分岐」していると考える方がしっくりくる。それでいて、問い方の本質としては「パラレル」に近い。
・なので、同じ「問題パターン」の中に「パラレル」と「分岐」があるというのならわかるが、やっぱり「パラレル=分岐」というのは感覚的にしっくりこない。
赤字の問題も「パラレル」ではなく「分岐」として考えればいいのか、と思ってもう一度見てみる。・・・あれ?これ分岐でもなくね?
緑字の問題は「数多くいる19世紀に活躍した音楽家」の中から、「リスト」を前フリとして「ショパン」を問うている。でも、赤字の問題は「アニメの声優を表すCV」の構成要素である「C」を紹介してから「V」を聞いている。
・本質としては「アニメなどの声優を表すCVは何の略?」と聞いているのに近い。とすると、番組でいうクイズ問題の基本形における「ストレート」の方が近いんじゃないか?番組をよく見ると、「パラレル」は「前フリに因んだ別のことを問う」と笹島会長が説明してる。赤字の問題の「前フリ」とは何ぞや?果たして「別のこと」が問われているのか?

・私がここで言いたいのは、「パラレル」の捉え方は人によって大きく異なるということ。このように定義からして曖昧な上に、それぞれが許容できる展開の仕方も異なる。
・捉え方の違いは、クイズのあらゆる場面で起こることなのだが、「パラレル」に関しては、特に注意を払わなければいけない。なぜなら、「競技クイズ」とやらに興味を持った人達に「不満」を与えやすい性質を持っているからだ。
・解答者としては、自身の捉え方から外れた展開をする「パラレル」問題にお手つきをしたり、他人に解答権を奪われたりする。問題製作者としては、提出した「パラレル」問題が、他人の捉え方では許容されず、ボツにされたり、出題しても文句を言われたりする。これらは、クイズを本格的に始めて早い段階で経験することだろう。

さて、どうするか?一つは「厳格なルールブックを作る」ことだ。「クイズ協会」とやらが、「パラレル=分岐」などという曖昧な状態に終止符を打つべく再定義を行う。別に『「競技クイズ」においては「ですが、」が入る問題は全て「パラレル」に分類する』ということにするなら、それで構わないと思う。そうなった暁には『へぇ〜。じゃ「そうめんの美味しい季節ですが、「五色そうめん」は何県の郷土料理?(答:愛媛県)」もパラレルなんだ』という反論はするだろうが。
また、新たに作成された「パラレル」問題が「競技クイズ」とやらにふさわしいかどうかも、誰もが「ルールブック」を読めば判別できるようにしておく。
・それが無理なら「他人の捉え方に対して寛容になる」しかない。ま、今の状況じゃ、どっちも難しいでしょうけどね(Twitter上での私のちょっとした指摘も嫌がるオッサン連中は、クイズ初心者の高校生に同じこと聞かれても同様の態度を取るのかね?)。
・「ナナマルサンバツ」は「競技クイズ」の人口を増やす可能性だけでなく、「競技クイズ」に触れてみて不快な思いをさせられる人の数を増やす可能性もあることを意識すべきだと思います(だからこそ、そういう人向けの「受け皿」が必要なのです)。


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