第6回・・・「iQバトル20世紀」本選について


完敗!結局本選は5人中5位の成績に終わってしまいました!で、私の主張が「負け惜しみ」ととられないように、先に敗因を述べてしまいましょう。ズバリ、手の遅さであります。高校、大学当時から押しが遅く、しかもエンジンがかかるまでに時間がかかっていた上、社会人になってからは真剣な早押しをほとんどやっていなかったので、まあしょうがないと思っています。

第一、本選に臨む時点では、「早押し」が現在の私にとって楽しいものなのかどうかすら疑問でした。しかしライトを浴び、カメラを見据え、スタジオ独特のにおいを嗅ぐうちに、かつての「FNS」や「アタック25」での早押しの記憶が鮮明に蘇ってきました。さらに、毎週早押しをしていたTQC時代を思い出しました。解答権はなかなか取れませんでしたが、正解できた時は本当にうれしかったです。やっぱり早押しは楽しい形式です。そしてそれに気づくことが出来たのは、今回のメンバーが、私が今「オープン(と呼ばれる閉鎖的なクイズ大会)」に出たとしても早押しで戦う機会を与えられないであろう、クイズ界(そんなものは社会的に存在しませんが)の「現役」の皆さんだったからです。その点で大いに感謝致します。ありがとうございました。

ただ、私は早押しという形式を楽しいと言っているのであって、一部の人間だけにしか対応できない早押し競争を楽しいと思っているのではない(ここから主張。文体も変わる)。今回の本選は、残念ながらそうした競争を助長する問題が多かった(この場合の「一部の人間」とは、「クイズオタク」とかいう意味ではなく、「今回の出場者」を指す)。

まず、今回のテーマ(「ベルリンの壁」と「J・F・K」)があらかじめ明らかにされ、「勉強しておいて下さい」と言われていた。私はこういうのが好きではない。よく「アタック25」を見ていると、「○○○○年の○月○日」という問題文の出だしの所で解答者がボタンを押すケースがある。これは事前に「放送日前後の日付に起こった過去の出来事を出題しますので勉強しておいて下さい」という意味のことをスタッフに言われているからである。それが正解かどうかにかかわらず、視聴者として見ていてつまらない。「視聴者参加クイズ」ってのはテレビを見ている視聴者も「参加」できるものでないと番組としての面白さは半減する。問題の本筋に入る前に答えられちゃ「参加」する気もなくしてしまうだろう。
しかし番組の出場者としては、「勉強しておいて下さい」と言われれば、そうせざるを得ない。で、全員が付け焼き刃の知識で戦わざるを得ない。結果、視聴者がついていけない所で答えざるを得ないのだ。「ベルリンの壁」は書き問題だからいいとしても、「J・F・K」の早押しは見ていて楽しいものになっているだろうか?非常に疑問に思う。

また、普通の早押しの時にも、とんだ早押し競争をせざるを得なくなってしまった。前週に行われた2次予選の問題がそのまま出されたのだ。しかも1問や2問ではない。これは問題の質うんぬん以前の話だ。どういう意図でこうなってしまったのかはわからないが、興醒めであった。チェックする人間はいないのだろうか?
また、正誤判定が曖昧だったり(そのおかげで助けられたけど)、スタッフに「皆さんは顔見知りなんですか?」と聞かれたりしたのにも違和感を覚えた。問題作成や当日の判定者は、どっかのクイ研の人間がやっているはずだ。彼らとスタッフとの情報交換とか意思疎通はどうなっているのだろう?とにかく、最低限問題が重ならないよう今後は気をつけてほしい。

そういえば、ある他の回の出場者が「TV番組というより、オープンの企画みたいだ」というようなことを言っていたが、確かにそういう部分はある。しかし、その雰囲気を出場者側が増幅させてはいけないと思う。出場者が「オープン(と呼ばれる閉鎖的なクイズ大会)」のノリ、知り合いのノリのままでカメラの前に出てしまうと、その雰囲気を知っている人にしか楽しめないものになる可能性がある。CSとはいえ「TV番組」であり、不特定多数の視聴者がいるということを想定しなければ出場者としては失格だろう。今後もし出場される方は、その辺にも気を配って下さい。

といろいろ言いましたが、全体的にはまあまあ面白かったし、番組は今後さらに良くなる可能性が十分にあると思う。私にとっては「第1回FNS」以来の書き問題は好きな形式だし、視聴者もじっくり考えられるし、出場者のセンスもはっきりと出てくるので良い(今回私は、「字の汚さ」と「金銭感覚の無さ」を露呈させてしまった)。
竹下宏太郎さん(ナイナイの岡村を「大人」にした感じの人)の独特な司会ぶりも味がある。アシスタントの島田彩夏アナは写真よりずっとかわいい。「誕生日が2日しか違わない」というのをアピールしておいたら、結構応援してくれてうれしかったし(やっぱり「ネタ」は準備しとくもんですね)。やや常識を逸脱した竹下さんの「ツッコミ」に対し、島田アナが優しい「フォロー」を入れる、というパターンがもっとはっきりしてくれば見どころが増えるだろう。

1度出場すると、しばらくは2次予選に呼んでもらえないらしい(私は9月から出場可能とか)。まあ、来年末まで続くのだからチャンスは何度かあるだろう。本選を早押しの練習の場としながら、いつかは優勝を・・・という気持ちがある。島田アナとの握手は、その時のためにとっておいた。

 

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